離婚の理由
離婚の理由
離婚の原因として典型的なものは、下記のようなものです。
- 性格の不一致
- 相手の不倫や浮気
- 相手の暴力・虐待
- 借金等の経済的理由
- 家族との折り合いが悪い
離婚が成立するか?
上記の原因について、離婚を申立てて離婚が成立するかをそれぞれ判例に照らして考えると、次のようになります。
- 性格の不一致
- 性格の不一致は、男性側・女性側からの申立てが最も多い離婚の申立て動機・原因です。
しかし性格が合わないということのみで、離婚が簡単に成立するとは限りません。
性格の不一致と合わせて様々なトラブルが積み重なり、婚姻関係が破綻している場合は離婚が認められるケースもあります。 - 相手の不倫や浮気
- 相手方も離婚の意思を表明している場合には、離婚自体は問題なく認められます。
相手方が離婚を拒否した場合には、異性関係の存在を証明する必要が生じます。 - 相手の暴力・虐待(DV)
- 女性側からの申立てが2番目に多い離婚動機・原因です。
暴力や虐待により婚姻が破綻した場合には、離婚成立だけでなく慰謝料やその他損害賠償を請求することもできます。 - 借金等の経済的問題
- 多額の借金の有無や、借金が原因による自己破産や個人再生が離婚原因になるわけではありません。
ですが、下記のようなケースによって夫婦生活が破綻した場合には、離婚請求は大抵認められます。 - 浪費やギャンブルのために、消費者金融から多額の借金をする
- 生活費を使い込む
自宅に消費者金融から督促の電話がかかってくる など
裁判離婚の5つの離婚事由
1.配偶者に不貞行為があったとき(一号)
不貞行為とは、配偶者以外の者との性交渉のことを指します。
一時的なものか継続しているか、愛情の有無は関係ありません。
2.配偶者から悪意で遺棄されたとき(二号)
協力・扶助(ふじょ)・同居といった夫婦間の義務を、故意に果たさない行為の事です。
例えば、ギャンブルに興じて働かない、生活費渡さない、勝手に家を出てしまったなどがこれに該当します。
3.配偶者の生死が三年以上明らかでないとき(三号)
3年以上に渡り配偶者からの連絡が途絶えて、生死も不明な場合です。
7年以上の場合には家庭裁判所に失踪宣告を申し立てる事が出来ます。
確定すると配偶者は死亡したものとみなされ離婚が成立します。
4.配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき(四号)
配偶者が精神病になったという理由だけでは認められず、医師の診断やそれまでの介護や看護の状況、離婚後の配偶者の治療や生活などを含んで裁判官が判断します。
5.その他婚姻を継続しがたい重大な事由のあるとき(五号)
性格の不一致・配偶者の親族とのトラブル・多額の借金・宗教活動にのめり込む・暴力(DV)・ギャンブルや浪費癖・性交渉の拒否・犯罪による長期懲役などがこれに該当します。
なお、上記の離婚原因に該当しても裁判官の裁量により、離婚が認められない場合がありますので、個別のケースにおいて、裁判で離婚事由として認められそうかどうかは、弁護士に相談下さい。

